メトロニュース
今月のメトロニュース
Back Number
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年以前
 
原稿募集中!!
Metro Group Links
メトロ書店
メトロブッククラブ
MMCメトロミステリー倶楽部

 
今月のメトロニュース
2020.6.5発行 No312  
特集 おすすメトロ 版元さんリレーエッセイ ステンドグラス

次に来るのはこの一冊!
作家 仁木英之

全国五千五百万人のメトロ書店ファンのみなさまこんにちは!
禍はいつも降ってわいたように始まって、永遠のように長く続き、あっけなく去っていき、そしてまた忘れたころにやってくる。日常などというものは、温かい牛乳の上に張った薄膜の上で踊っているに過ぎないのです。

 そんな牛乳の薄膜を打ち破る衝撃の一冊はコチラ!
『こんぱるいろ、彼方』 『こんぱるいろ、彼方』(椰月美智子・小学館)です。児童文学から始まって家族小説、恋愛小説の名手として知られる椰月さんは『明日の食卓』などがメディアでも大きく取り上げられ、ご存じの方も多いかと思われます。
 いわゆる「半径二メートル」に潜むちょっとした歪さ、明るい道を歩く人々のすぐ傍にある小さな闇を見つけ、それが読者の日常に入り込んでくるような力のある物語を描かれる方です。ただ、それは心に突き刺さるだけではなく、どこかに救いがある。ただほんわかしているのではなく、無数の茨の中に生きる人々の息遣いが感じられるのです。
『こんぱるいろ、彼方』は椰月さんにしては「大きな」テーマを扱っています。主人公は日本人として生きながら、実はベトナム戦争時にボートピープルとして逃れてきた元難民の女性です。子どもたちは日本で生まれ育ち、ごく自然に日本人として暮らしている。
 自分の出自と向き合わなければならない瞬間というのが、人生では何度か訪れます。就職や結婚、家族や親族の死、そして海外に出るためにパスポートを申請する時もそうかもしれません。 
 アイデンティティの意図せぬ変容は心に大きなストレスを与えますが、それはまた周囲や本人が危惧する以上にポジティブな結果をもたらすことも、まれにある。今回のコロナ禍でも、子どもたちやご近所との関係が良くなったという、私の個人的な体験もありました。
 いま、この状況で不安定な状況にあり、読書どころではないという方にこそ一読を勧めたい。そんな一冊です。


(最近の仁木英之)
魔王の子、鬼の娘 こんなに本が出ないのも久しぶり!
とコロナの禍を全身で感じている昨今ですが、子どもたちと釣りをしたり主夫業にいそしんだりとそれなりに楽しい日々を過ごしております。めでたいことにメトロ書店も復活しましたした。なるべくステイホームよろしくリードマイブックという感じでワイの既刊も読んでみてネ。

 
メトロニュース編集部 〒850-0862 長崎市出島町5-2 川崎興産株式会社メトロ書店 本社ビル1F
TEL:095-826-0433 FAX:095-824-6977 news@metrobooks.co.jp
Copyright 2008-2012 Metro News All Rights Reserved.